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2012年09月11日

だまされないで(T_T)

原発の話です。

政府の新たなエネルギー戦略を策定する「エネルギー環境会議」が9月4日に最終答申を出しました。

それを一斉に各種マスコミが報じたので、記憶の方もいると思いますが…

みなさん、だまされないでください!

一番最悪な報道をした産経新聞の見出しは…

電気代倍増、より厳しいCO2削減…エネルギー環境会議で「原発ゼロ」の課題を議論

まるで、2030年に原発をゼロにしたら電気料が2倍になる!CO2もより削減しなければならない!そんなに大変なら原発を残す方が良いのでは…みたいな論調です。

これは明らかな誘導です…なぜなら、エネルギー環境会議の答申をまとめると…

2030年原発ゼロの場合の試算は
電気料:2倍、CO2:マイナス23%、系統対策経費(新たな投資)50兆、GDP:13%~21%
としていて、これだけ見ると産経の報道は一見正しいように思えますが…

2030年原発15%の場合の試算は
電気料:1.7倍、CO2:マイナス23%、系統対策経費(新たな投資)40兆、GDP:14%~24%
としていて…

ゼロvs15% の比較はそれほど変わらないのです(2030年原発25%もほとんど同様)…

しかも、試算の根拠となるエネルギー別の発電コストについては原発だけ損害賠償・除染・廃炉費用など事故を起こした場合のコストがどれくらいになるのか全く予想もつかないので発電コストには算入せずに…

kwh(キロ・ワット・アワー)あたり「8.9円~」と算定し、結局最低の数字である「8.9円」の金額で試算しているのに対して…

その他のエネルギーについてはせっかくなので全て書きますが…石炭:10.1~10.9円、LPG10.8~11.4円、石油:25.1~28円(50%)/35.9~41.9円(10%)、風力:8.8~17.3円(陸上)/8.6~23.1(洋上)、太陽光:12.1~26.4円(メガソーラー)/9.9~20円(住宅)としていて…

それぞれ、その中間の数字を発電コストとして試算しているのです!

どう考えても誘導だし、おかしいと思いませんか!?

原発の発電コストに損害賠償・除染・廃炉費用などきちんと反映すれば、15%の方の電気料が高くなる可能性だって十分ありうる話なのです…

「電気料倍増!」という言葉はとてもセンセーショナルですが、だからといってこんな報じ方をするマスコミってどうなのでしょう…

ちなみに共同通信の配信は、ゼロで2倍・15%で1.7倍、の両論併記…

朝日新聞は、(電気料には注目せず)ゼロで系統的経費50兆・15%で40兆(記事内)でした…

僕ならこういう見出しにします… 2030年原発ゼロ!十分実現可能

みなさん、変なマスコミ報道にだまされないでください…meza6

だまされないで(T_T)



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Posted by meza6 at 12:40│Comments(2)思うこと
この記事へのコメント
この手の問題でいつも思うのですが、メリット、デメリット、だけでは無くリスク及びリスクマネジメントをちゃんと示して欲しいです。

リスクは、大まかに言えば
発生頻度×被害
で考える事が出来ます。

今まで「原発は安全」と言われて来ました。つまり発生頻度はゼロと、これが事実なら式に当てはめるとリスクはゼロです。

しかし、東海村、そして福島

少なくともゼロではなくなった。

では

もし原発と再生可能エネルギーを比べるなら

原発事故発生頻度×原発被害=A

とし

再生可能エネルギー事故発生頻度×事故被害=B

とした場合

経済的被害
人的被害
精神的被害
地球的(自然破壊等)被害
それらを等しく式に組み込んだ時に

A<B

と言えるのでしょうか?

そしてAをゼロにするためのマネジメントはどうなっているのか

原発を推進すると言うなら、損得だけでなくせめてこの2点は明示して欲しいですね。
Posted by ISLAY(アイラ) at 2012年09月12日 04:53
>ISLAY さん

とても重要な指摘ですので、次のブログで僕のレスをアップしたいと思います…
Posted by meza6meza6 at 2012年09月12日 10:41
 
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