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2012年04月19日

「知る」と「わかる」の違い

Facebook で後輩のキバルくんがこんな写真をアップしてました ↓

「知る」と「わかる」の違い

なるほどですね!

話は少し変わって、今日石垣市議会で北朝鮮のミサイル発射に対する抗議決議が採択されました。

北朝鮮に自制を促す意味で、この講義決議自体には僕も賛成ですが、やはりPAC3の配備には反対です…

ということで、北朝鮮のミサイル実験に対するPAC3の配備が適当なのかどうか…「知っている」ことをもとに、試算と検証を「やってみて」、どうすれば良いか「わかる」まで行きたいと思います。

ここでの前提は、北朝鮮が射程2500kmの中距離ミサイルの実験をするということ以外は北朝鮮の言っていることもその技術も全く信用しないということ…

というのも北朝鮮の言っていることもその技術も全て信じれば、フィリピンの東海上に着弾するわけで心配の必要はありませんし、石垣島上空を通るルートでミサイルが飛ぶという北朝鮮の発表は信じて、北朝鮮は技術が未熟だからズレるかもしれない?第2エンジンが切り離せないかもしれない?もしかしたら日本海の方に飛んでくるかもしれない?などど言い始めると議論の共通の土台が崩れてしまうので、誰も否定しえない唯一確かなミサイル実験をするということだけを議論の前提にしたいと思います。

試算します…

北朝鮮のミサイルはそもそもどこに飛んでいくのかわからないので射程に入るゾーンは、ミサイル発射地点を中心に半径2500km、日本を含むその面積は…2500km×2500km×3.14=約1960万k㎡…

面積38万k㎡の日本に飛んでくる確率は…1960万k㎡÷38万k㎡=約2%…

面積230k㎡の石垣市に飛んでくる確率は…1960万k㎡÷230k㎡=約0.001%…

直径2メートルのミサイルが石垣市民も含めて日本の誰かが被弾する確率は…1960万k㎡÷4㎡=0.00000002%…

直接被弾しなくても誰か犠牲者が出るとすると…

日本の人口密度は…38万k㎡÷1億2000万人=300人/1k㎡(1000m四方)…

直径2メートルのミサイルが50m四方に甚大な影響が出ると想定するとその人口密度は0.7人/250㎡(50m四方)…

とすると犠牲者が出る確率は…1960万k㎡÷250㎡=0.0000013%

北朝鮮が3年に1度ミサイル実験をするとして、日本に飛んでくる確率は…1960万k㎡÷38万k㎡÷3年=約150年に1度…

石垣市に飛んでくる確率は…1960万k㎡÷230k㎡÷3年=約26万年に1度…

日本のどこかで一人でも犠牲者が出る確率は…38万k㎡÷250㎡×1.3(0.7人を1人に修正するための変数)×150年=約20万に1度…

石垣市で犠牲者が出る確率は…230k㎡÷250㎡×1.3(0.7人を1人に修正するための変数)×26万年=約3億年に1度…

PAC3の射程範囲、前方30km広角120°、今回沖縄本島で配備された3ユニットの配置を参考に死角のないように配備したとすると、およそ50%以上のオーバーラップゾーンが発生するので、PAC3の迎撃範囲は…30km×30km×3.14×120°×50%=約470k㎡…

とすると、北朝鮮の不意のミサイル発射に備えるべき日本のPAC3の数は…38万k㎡÷470k㎡=約800機…

1兆円/10機、800機で80兆円…その運用に必要なイージス艦等附属設備の配備を含めるとどんなに少なく見積もっても100兆円以上…

PAC3の発射に必要な人員、1ユニット100名として8万人の自衛隊員の増…その人員に係る訓練費用・人件費も含めて年間約1兆円…

PAC3の弾道速度マッハ5、中距離弾道ミサイルの落下速度マッハ20…

よちよち歩きの赤ちゃんが、野球のバッターボックスに立ってプロの剛速球ピッチャーの球を打つようなもの…絶対ということはありませんが99.9%当りません…

が、きちんと計算してみましょう…

湾岸戦争でイラクのスカッドミサイル(以下、スカッド)を90%以上迎撃できるとしていたPAC2の命中率は20%程度でした…

しかしPAC2は直接迎撃するのではなく、スカッドが近くに来たら自ら爆発して影響を与える形態だったので、命中してもスカッドはそのまま地上に落下して爆発することもしばしば…

PAC2の自爆によるスカッドに対する影響の範囲を前後左右上下10mの3次元…ピンポイント迎撃形態のPAC3の範囲は1mの3次元としてその千分のの1、その上今回の北朝鮮のミサイルはスカッドより4倍は速度が速いときてます…

いくらバージョンアップしたからとは言え、現実的には迎撃不可能です…ミサイル実験での成功事例は、成功を演出するためのお手盛り実験」で、ランダムな変数を全く加味していないただの出来レース…

その意味で現実的に迎撃の確率を上げるにはPAC3を、この試算の1000倍、80万ユニットほど配備しなければなりません…

しかし、その費用も1000倍になります…

「万が一に備える…国民の命を守ることが最も重要だ」との理由でPAC3を日本中に且つ完璧を求めて配備すると、これに係る費用はイニシャルコストだけでも現在の日本の国家予算の1000年分、加えて毎年1000兆円のランニングコストが係る天文学的予算が必要となります…

また日本中のいたるところに空を向いたPAC3の光景が広がり、今日生まれた赤ちゃんから終末治療を受けて動けない病人まで、日本国民のすべてがPAC3のための自衛隊員とならなければなない計算に…

また、他にも大変な問題が…

弾頭に爆弾を搭載していない北朝鮮のミサイルを迎撃するために、完璧を期して一斉に1000発ものPAC3が発射されたら、迎撃に成功したミサイル以外のほとんどは弾頭に爆弾を搭載したままこの日本に落ちてくることになります…

まさしくヤブヘビですね!…しかも薮をつついたら1000匹の毒蛇が出てきたって感じです…

こんなことになったら、僕たちが「先軍政治」批判している北朝鮮よりはるかにひどい状況ですよね~…

ちなみに人生80年として交通事故に遭って死んでしまう確率は…5000人(日本の1年の交通事故死者数)÷1億2000万人×80年=0.3%

北朝鮮のミサイルに当たって死ぬ確率は0.0000013%ですから、交通事故に遭って死ぬ確率は…0.3%÷0.0000013%×27(北朝鮮のミサイルが80年間に飛んでくる回数)=90万倍の確率…

このこととの比較で「わかる」ことは、日本政府はPAC3を配備するよりもよりも、北朝鮮のミサイルより90万倍も危険な交通死亡事故防止のために、仕方がありませんが車や自転車の使用を即告且つ全面的に禁止しなければならないのではないでしょうか…

でも、僕はけっして人の命を軽視しているつもりはありませんが、交通死亡事故の可能性があるからとい言って、車や自転車の使用を全面的に禁止することには反対ですし…

確立的にはそれよりはるかに危険性の低い北朝鮮のミサイル発射実験への対応として、理論的にも実質的にも明らかに無意味とも言えるPAC3の配備にはそれ90万倍反対です…

そんなことするより日本には、はるかに優先順位が高くてやらなきゃいけないことがたくさんあるはずですが(^^)…



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Posted by meza6 at 19:12│Comments(3)思うこと
この記事へのコメント
よく理解できました。meza6さんは聡明な方ですね。おみそれしましたm(_ _)m 世の中が平和であってほしいですね。
Posted by bassman at 2012年04月20日 08:38
>Bassman san

ホント平和が一番です(^_-)-☆
Posted by meza6meza6 at 2012年04月20日 15:49
見てて恥ずかしいよあんた、言ってる事がめちゃくちゃなんだかMDに何兆円とか訳の分からん事を言いよるが知ったか振り恥ずかしいよwww見てて痛いわ
 あんたらは金が予算が~とか言ってるけどもしミサイルが落ちてきたらどうすんの?9条は守ってくれんよ?
お前らは人が死んでからじゃないとわからんのか?
Posted by MD at 2012年09月28日 19:35
 
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